塩田平 そばの花 と ため池群
前山寺くるみおはぎ

塩田平 そばの花 と ため池群<br>前山寺くるみおはぎ

2020 年9月 12 日(土)オプショナルツアー
塩田平 そばの花 と ため池群 前山寺くるみおはぎ

2020 年9月 12 日の ホテル軽井沢 1130 オプショナルツアーは、
「そばの花 と ため池群 前山寺くるみおはぎ」を 実施いたします。

中世建築の神社仏閣など多くの文化財が残り、「美しい日本の歴史的風土100選」の一つ塩田平は、そばの栽培も盛んで、9月は金色の稲穂と白いそば花の競演が見られます。

前山寺で精進料理「くるみおはぎ」を食した後は、「ため池百選」に選ばれた塩田平ため池群に立ち寄ります。のどかな田園風景でお和みください。

昼食は付近の食事処でご自由にお召し上がりください。

「信州の鎌倉 塩田平」
六田市の西南に広がる塩田平一帯は、鎌倉幕府の重職であった北条義政からその孫まで、三代に渡り約六十年、塩田北条氏が信濃の一大勢力としてこの地方を統治したことから「信州の鎌倉」と呼ばれており、鎌倉時代から室町時代にかけて造られた神社仏閣など、数多くの文化財が残っています。そのため、塩田平は、美しい日本の歴史的風土準100選に選定されています。

「上田市の蕎麦の花」
上田市市内には真田地域、東山観光農園付近、塩田平富士山地区にはまとまったそば畑があり、場所によっては約 10 万平方メートルもあるそば畑もあります。この時期には 60 ~ 70 cm 程に成長し、先の方に可憐な白い花をたくさん咲かせます。一面に広がる白いじゅうたんの様な景色が広がります。

「塩田平のため池群」
塩田平は江戸時代に塩田3万石といわれた上田藩の穀倉地帯でありました。しかし、この地域は年間降水量 1000 ミリ前後という全国でもトップクラスの寡雨(かう)地域のため、塩田平を流れる産川(さんがわ)、尾根川、湯川は流水量が乏しく、塩田平の水田の1割未満しか かんがいできませんでした。このため、古くからため池かんがいによる水田が発達してきました。
かつては 200 程あったため池数は、しだいにより大規模な池に統合され、昭和 50 年代の「溜池施設台帳」には東塩田 112、富士山5、中塩田 13、西塩田 10、別所1の 141 池が登録されています。

「前山寺のくるみおはぎ」
空海上人が護摩修行の霊場として開創したと伝えられている前山寺は、国重要文化財の三重塔もある名刹です。予め注文しておくと庫裏のお座敷で食することができる手作りの「くるみおはぎ」は、香り高い鬼ぐるみで作った、前山寺秘伝のタレでいただきます。向付は「梅のしそ巻き」と香の物。非常に品が良く、ツウをうならせる美味しいくるみおはぎです。

≪スケジュール≫
  9:00 ホテル 出発
10:15~10:45 東山観光農園付近 そば畑 散策
11:00 前山寺 入場料 200 円
     くるみおはぎ 750 円 を食します。
12:00 舌喰池 山田池 など ため池めぐり
13:00 上田市内レストランにて各自昼食
13:50 出発
15:00 ホテル 戻り

※ 15:30 発の「ホテル発 軽井沢駅行き無料シャトルバス」乗車に間に合います!

【ツアー参加費】
 会員 無料
 ビジター お一人様 2,000 円
 ※ 飲食代、拝観料等は各自で別途ご負担いただきます。

【予約方法】
 ご宿泊ゲスト専用のオプショナルツアーです。
 宿泊予約と共にお申込み下さい。
 ホテル軽井沢 1130 予約係:0279 – 86 – 6111
 (オプショナルツアーはお電話でのみ、ご予約を承ります。)

【定員】 限定3組 最大8名様まで 4名様以上で貸切も可能!

【服装・持ち物】
 動きやすい服装、上着(寒くなった時用に)、飲み水、雨具、
 土の上を歩ける運動靴、身分証明書など。

【申込み〆切】 2020 年9月8日(火)

【ツアーチラシ PDF ファイル(A4サイズ)】
 ここをクリック してダウンロードしてください。


2020 年9月 12 日(金)オプショナルツアーの様子
「塩田平 そばの花 と ため池群 前山寺くるみおはぎ」

9月 12 日オプショナルツアー「塩田平 そばの花 と ため池群 前山寺くるみおはぎ」無事終了いたしました。ご参加くださいましたゲストの皆様方、誠にありがとうございました。

今回もたくさん写真が撮れましたので、担当ガイドのコメントを添えて、当日の様子を報告いたします。

シャトー・メルシャン椀子ワイナリー(上田市・代替地として)

今回のゲストは、7月のツアーで「前山寺くるみおはぎ」を食されていたので、代替観光地として「シャトー・メルシャン椀子ワイナリー」を訪問しました。

このヴィンヤード(葡萄畑)は、遊休荒廃地化していた桑畑を、シャトー・メルシャンがブドウ畑に転換し2003年に椀子ヴィンヤードをとして開場しました。この農地は陽当たりの良さ、降水量の少なさ、排水性・通気性に優れており、世界に認められるワインを生み出す産地となりました。そして小高い丘の上に、2019年9月、「シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー」が誕生しました。

収穫を直前に控えた葡萄はたわわに実り、甘い果実の芳香がただよっています。メルシャン椀子ワイナリーさんのエチケット(ワインボトルラベル)は日本画を思わせるようなデザインで特徴があります。これは、「自然と調和し一つ一つが完全にバランスのとれた、“日本庭園”のようなワイン造りを目指している」からなのだそうです。

椀子ヴィンヤードで収穫していた葡萄はこれまで山梨などの別地域の工場に運ばれ醸造・ボトリングされていましたので、椀子ワイナリーでは昨年から醸し始めたところ。つまり、熟成に5年以上かかる赤ワインはまだ販売されていません。椀子シャルドネを中心とした白ワインのうち、夜にブドウを収穫した「ミッドナイト・ハーベスト」等をゲストは購入されていました。

東山観光農園付近のそばの花(上田市)

当ホテルから上田市方面に車を走らせ鳥居峠を越えると、真田町あたりでは国道 144 号線沿いでもかなりのそば畑があり、秋に咲く白いお花畑は清楚な雰囲気で美しいです…が、もっと大規模なそば畑を見たいのなら、東山観光農園付近のそば畑がおススメです。

具体的には、東山観光農園から 500 m ほど北東方向の高台に、300 m × 300 m ほどの広大なそば畑があります。ところが今年は種まきが他と比べてやや遅かったのか、このそば畑の開花が一番遅れているように見えました。

途中、そばの白花と金色の稲穂が一緒に撮れるところを見つけました。この風景がいつまでも残ってほしいと思いました。

手打ち蕎麦 三田村(上田市)

上田市塩田平付近でちょうど 12 時の昼食時間となり、付近で最も「個性的」と評判のお蕎麦屋さん、「手打ち蕎麦 美田村」さんに行きました。

入口に「小さなお子様 騒がしい子供の入店 お断りしています」の看板。主張が感じられます。入店すると、ピンク色のズボンを履いた、変わった髪型と髭をこしらえた、かなりファンキーなおじさんが出てきて、おでこ体温計で検温されます。一目見て、一番偉い人だ、と理解できます。そして、どこから来たのかを尋ねられますが、なんと、ここでコロナウイルスが流行している地域からのお客さんの場合は入店をお断りするそうです!ご立派な徹底ぶりです…

店内には長年収集された民芸品がびっしりと飾られ、別所温泉に近いお蕎麦屋さんらしさの風格があります。席に座ると美味しいお漬物とそば茶が出てきます。

私たちは「田舎おしぼりそば」や「田舎野菜天そば」を注文しました。長野市善光寺平~坂城町、上田市一帯は大根のしぼり汁をそのままつけ汁にする「おしぼりそば・うどん」という食べ方があります。とても辛いのですが、ゲストのお二方は初めての挑戦だったにも関わらず、味噌やつゆを使った中和をあまりせずに、頑張ってそのまま食されていました。

めんは十割そばで細目なのにしっかりと繋がっています。喉ごしもつるりと良く、天ぷらの衣は薄くカラっと揚がっていました。最後に出てくる「そば湯」は、とても粘性が高くて、どろっとしていて驚きました。きっと、あの喉ごしの良さは、このそば湯にヒントがあるのかもしれません。

塩田平 ため池めぐり(上田市)

昼食の後は、塩田平のため池群をゆっくり散歩です。現在でも大小 100 ヶ所に及ぶため池があり、かつての寡雨地域は、太古から人の手により造成された溜め池により、塩田3万石と言われる 900 ha の水田に今も豊かな水をもたらし、地域の農業の礎を担っています。

この季節は、自転車を持ち込んで、豊かな田園地帯とため池をめぐるサイクリングなどはとてもおススメです。ため池は水の流れがゆっくりなので、池によっては若干、どぶ臭が漂うところもあります。

私たちはまず「山田池」を半周で折り返し、その後「とっこ館」でため池の知識を得て、もう一つ「舌喰池」を半周しました。

山田池ではサギ類などの水鳥がとてもたくさんいて、しきりに魚を狙っていました。変わったアオイトトンボや、水生昆虫の多さも感じました。

とっこ館で情報を得て舌喰池で当地の悲しい伝説の話を知り、独鈷山をバックに記念写真を撮って、次の目的地へと向かいました。

若林醸造(上田市別所温泉近くの蔵元、プラスαとして)

酒蔵「若林醸造」さんには、もし、この日、お酒が好きなゲストのお申込みがあれば、ご案内しようと思っていました。当ホテルでも、若林醸造さんの「四季の甘酒」は、売店で販売させていただいています。

明治 29 年( 1896 年)創業の若林醸造(主要銘柄:月吉野)さんは、元々は新潟県から杜氏と蔵人が冬場にやってきて酒造りを行うスタイルで、戦後の高度成長期にはおよそ 700 石(1升瓶換算で7万本)のお酒を造っていたそうです。

一時は蔵を閉じようかとも思ったそうですが、東京で会社員をしていた娘さんが後を継ぐ決心をし、実家に戻って修行を経て杜氏となり、本格的な日本酒造りを再開させていらっしゃいます。

元々ある酒ラベル「月吉野」は漢字で重厚な雰囲気ですが、現在の平仮名ラベル「つきよしの」は女性的で艶やかなイメージです。

中でも「月見に一杯 つきよしの 特別純米原酒」は、春先に一度火入れをして、夏の間熟成させたお酒で、常温からぬる燗におすすめの、秋のお酒だそうです。フレッシュなお酒が人気な世の中ですが、熟成の良さも提案できると嬉しい…とのこと。現杜氏さんは、帰郷してから信州銘醸さんに修行に出ていたと聞き、またこれまでの若林醸造さんのお酒は信州銘醸さんによく似た、端麗旨口、スウーッと喉奥に浸み込んでいくお酒のイメージでしたが、常に新たな分野に挑戦し開拓されている姿勢に感服いたしました。

沓掛酒造(上田市、プラスαとして)

沓掛酒造さんは江戸元禄年間(1688~1704)に創業し、長野県上田市下塩尻の千曲川と虚空蔵山(標高1076.9m)に挟まれた北国街道沿い(国道18号線)にある蔵元です。

現杜氏は創業以来初の蔵元杜氏となりますが、兄の現社長と共に、とても熱心に、かつ精力的な酒造りに取り組んでいます。主要銘柄「福無量」は地域にとってなくてはならないお酒です。

また、長野県が開発した新酒米「山恵錦(さんけいにしき)」での酒づくりや、「様々なシチュエーションでこの酒を《お互い》に酌み交わしてもらいたい」の願いで商品化した純米吟醸シリーズ「互(ご)」など、話題が豊富な蔵元です。

上田市の蔵元の中では、売店スペースが最も広く、試飲もできる蔵元でしたが、現在は残念ながら試飲提供はしていません。

その中で私たちが目を付けたのが「福無量 金紋錦 純米大吟醸 生酒」です。金紋錦は倒れやすく病気に弱いため栽培が非常に困難であり、標高の適応地域も限られており、“幻の酒米”ともいわれています。アルコール分はやや高く16度。

飲んでみたところ、口に含んだ瞬間、華やかなお米の香りが口いっぱいに広がりました。フルーティーと表現することもできます。生酒ならではの、奥行き深さもあります。福無量、おススメの地酒です。



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